当事務所の訴訟チームは、著作権法に基づく排他的出版権に関連する損害賠償請求訴訟において、韓国日報社を代理し勝訴しました。 

本件の原告は、海外企業が保有する著作物に関する韓国内の代理店契約を締結した会社で、韓国内での独占的権利を主張し、韓国日報社（被告）による著作権侵害を理由に損害賠償を請求しました。しかし、裁判所は、原告が海外企業と締結した契約は単に排他的利用権（エクスクルーシブライセンス）を付与するものであり、排他的出版権に必要な法的要件および登録を満たしていないため、排他的出版権を保有していないと判断しました。さらに、韓国日報社が著作物を使用した形態についても、 第三者（被告）による原告の権利侵害には該当しないと裁判所は判断し、原告の主張をすべて棄却しました。 

原告は他の報道機関に対しても類似の事案で何度も訴訟を提起し、勝訴したことがあります。しかし、当事務所の訴訟チームは、原告が海外企業と締結した契約や、著作物の使用形態を綿密に分析し、原告は本件著作物に対する侵害停止および損害賠償を独自に請求できる排他的出版権者には該当しないと主張しました。また、韓国日報社の著作物の使用形態についても、善良な風俗その他の社会秩序に違反せず、原告が他者と締結した契約を妨害するものでもないと主張しました。 

裁判所はこれらの主張をすべて認め、原告の請求を棄却しました。原告は判決に対して控訴および上告しましたが、いずれも棄却されました。

韓国では、本件原告のように実際の著作権者ではない代理店が、フォント、ニュース記事、写真などの使用許可を得ずに使用する人々に対して和解金を得る目的で訴訟や刑事告訴を行うことが社会問題となっています。類似の事案で警告状や訴状を受け取った場合、代理店が著作権者と締結した契約、原告が主張する権利の登録状況、著作物の使用形態を詳細に分析し、対応する必要があります。